枝log -小暑-

 今年は、ここ数年ではめずらしく梅雨らしい日が続いていますね。

 少し心配になるほど涼しい日もあり、例年とは違う夏の始まりを感じます。

木々は順調に育ち、初夏を彩った花々も少しずつ終わりを迎えています。

畑のアジサイ達は、ドライへと姿を変えてきています。
その一方で、四季咲きアジサイだけは季節の移ろいを忘れたかのように新しい花を次々と咲かせていて、色褪せ始めた花と咲きたての花がひとつの枝に並ぶ姿は、とても不思議です。

 春の頃咲いた花の多くは、今では実をつけています。ウメの実はすっかり熟し、地面へ落ちた実は夏の訪れを知らせています。
 6月に花を咲かせたクリは、ほかの木々に追いつこうとするように、小さな実を日に日に大きく育てています。

 今年はこの気候の影響なのか、虫たちの動きもどこかいつもと違うように感じます。
これから本格的な盛夏へ向かう中で、木々や虫たちがどのような表情を見せてくれるのか。
今年の夏ならではの自然の変化を楽しみに、見守っていきたいと思います。

小暑の枝もの

花もの
安行四季咲き紫陽花
安行四季咲き紫陽花
安行四季咲き紫陽花

埼玉県川口市安行地区で古くから育てられてきた、ヒメアジサイの系統です。初夏から秋の終わり頃、霜が降りるまで長く花を咲かせ続ける性質を持ち、澄んだ青色の花を長期間楽しめます。画像の2つは同じ種類ですが、ドライになってくるとスモーキーな色合いに変化する様子も大変魅力のある紫陽花です。

水揚げ方法:綿抜き・湯揚げ
茎を水の中で斜めに切り、中の白い綿をとると長持ちします。花の頭が下がってきたら水切れのサインなので、新聞に包んで湯揚げをすると良いでしょう。

ヤマアジサイ 満天星
ヤマアジサイ 満天星

ヤマアジサイは小ぶりな品種でその繊細で野趣溢れる見た目が可愛らしく人気があります。一方で、水揚げが難しく、一般的には流通しずらい面もあります。満点星は、名前の通り、たくさんの星を散りばめたような花が特徴のヤマアジサイです。薄紫から淡いブルーに変わる色の変化もお楽しみいただけたらと思います。

水揚げ方法:綿抜き・湯揚げ

アジサイ アナベル
アジサイ アナベル

西洋アジサイとも呼ばれ、散歩をしているとお庭に咲いているのを色んなところで見かけます。近年はドライフラワーやリース作りの材料としても人気がありますね。咲き始めは淡いグリーン、咲いてくると真っ白になり、また少しずつ緑色に変化する様子は梅雨の空にも映え、爽やかな印象をもたらします。今回お届けするのは、白から緑に変化したアナベル。自然と水分が抜けてきた今の状態のアナベルは、そのまま飾りながらドライフラワーにしてもお楽しみいただけます。

水揚げ方法:綿抜き・湯揚げ
実もの

栗といえば実を包むトゲトゲのイガが特徴的ですが、今の時期の実はこんなに小さくていじらしいです。青々しいクリの枝を眺めていると、なんだか心が癒されます。今の時期は水が下がりやすいですが、葉が乾燥してきたと感じたら、少し葉を落として、霧吹きで葉水をしてあげると水の蒸発を抑えることができます。

水揚げ方法:叩き
固いハンマーやドライバーの柄など固いもので枝の切り口を叩き、切り口の繊維をほぐしてあげると水の吸い上げがよくなります。
葉もの
ユキヤナギ
ユキヤナギ

ユキヤナギは漢字で「雪柳」と書きます。その名の通り、春になると雪が舞い降りたような白い小花を咲かせ、柳のようにしなやかに枝を垂らす姿が魅力です。生花としても人気が高く、飾る花瓶や生け方によって表情が変わるのも、この枝ものならではの楽しみ。すっと伸びる枝をそのまま生かしても、枝ぶりに動きをつけても素敵です。日持ちもしやすいので、みずみずしい緑の彩りをぜひ長くお楽しみください。

水揚げ方法:叩き

組み合わせ例

一枝で飾るのはもちろん、花ものと葉ものを一緒に組み合わせると季節感あふれるアレンジもお楽しみいただけます。