
二十四節気の「秋分」を迎えました。
これから日が沈む時間が長くなり、秋の装いが日に日に進んでいきます。まだ常緑樹は濃い緑をまとっているため、季節の移ろいを実感しにくい頃ですが、木々の花は少しずつ姿を減らし、葉が紅葉し始めるなど、植物たちはゆっくりと冬支度へ向かっています。
今年はお届け日の翌日、9月25日(金)が十五夜です。
雨や曇りの日が多く、なかなか月の光を眺めることができない日もありますが、夜空を見上げるひとときに、秋の枝ものも一緒に楽しんでいただけたらと思います。
夏にお届けした枝ものも、季節が進むにつれて実や葉の色合いが変わり、また違った表情を見せてくれます。
秋の代表的な草花であるススキとあわせて、深まりゆく季節をお楽しみください。
秋分の枝もの
実もの
西洋カマツカ

四季の移ろいを感じさせてくれる枝もののひとつです。前回お届けしたのは、二十四節気の「処暑」の頃。緑の葉が美しい時期でしたが、今回は秋らしく、葉と実の両方が赤く色づいたものを選びました。もう少し寒くなると、乾燥から身を守るために葉を落とし、冬へと備えます。夏の頃は水が下がりにくく、比較的長く楽しめた西洋カマツカですが、今の赤く色づいた葉は、ちょっとした衝撃でも落葉しやすくなっています。落ちた葉も、枝と一緒に飾ってみていただけたら、秋らしい装いが感じられるかと思います。
水揚げ方法:水切り
水に浸かる部分の葉を丁寧に取り除き、茎を水中で斜めにカットします。
葉が落ちやすいので、枝の様子を見ながら水替えしてみてください。
シロヤマブキ

花の時期は白い花で楽しませてくれるシロヤマブキは、花が落ちると実をつけ、光沢のある黒い色味に変わります。葉が落ちても実は残ったまま、そのまま冬を越します。
枯れ枝の姿は大変風情があり、季節を感じさせてくれる木々の一つです。
水揚げ方法:水切り
水に浸かる部分の葉を丁寧に取り除き、茎を水中で斜めにカットします。
茎の断面にハサミやナイフで十字に切れ込みを入れると、より水の吸い上げが良くなります。
深めの水に数時間浸けるとしっかりと水を吸わせることができ、実や枝の鮮度を長く保つことができます。
野バラ(棘なし)

8月の「立秋」の頃にもお届けした野バラ。
その頃は青々としていた実が、夏を越して、赤やオレンジへと秋色に色づきました。
しなやかでよく曲がる枝は、長いものだとそのままくるりと曲げて輪にして壁にかけたり、実をリースやスワッグのポイントにしたりと、さまざまな形で楽しめます。
今回は、15cmほどの一輪挿しに飾りやすいサイズでお届けします。小さな枝は、色づいた実が秋らしいアクセントになります。一輪挿しのほかにも、壁やカーテンレールなど少し高い場所に吊り下げて飾るのもおすすめです。
水揚げ方法:水切り
ヒペリカム

今回は秋の移ろいを感じる枝ものなので、どこか繊細で儚さを感じる枝ものが多いと思いますが、このヒペリカムは、「煌めき」「悲しみは続かない」などの花言葉からもわかるように、ポジティブな雰囲気を持つ枝ものです。枝の持ちもよく、ツヤツヤした葉や実の姿からは元気をもらえますね。小さなフラワーベースに刺すのがおすすめです。
水揚げ方法:水切り
葉もの
ユキヤナギ

初回「小暑」に、アジサイと一緒にお届けしたユキヤナギ。7月には新緑の色をまとっていた枝も、3か月の時を経て、すっかり秋の姿になりました。
秋のユキヤナギには、葉が真っ赤に染まったものや、葉先だけを赤く染めた「染めもの」と呼ばれるものもあります。
今回は、そうした華やかな紅葉とは少し趣を変えて、緑が抜けて、枝や葉に味わいが増した、自然のままの姿を選びました。
夏にはしなやかだった枝も、季節が進むにつれて少しずつ固さを増し、これから迎える寒さに備えています。陶器など、重みのあるフラワーベースに合わせていただくのもおすすめです。
水揚げ方法:叩き
固いハンマーやドライバーの柄など固いもので枝の切り口を叩き、切り口の繊維をほぐしてあげると、水の吸い上げがよくなります。
草花
ススキ

前回はパンパスグラスをお届けしましたが、今回は十五夜に合わせて、ススキをお届けします。
十五夜には、稲穂に見立てたススキを飾り、豊作を願いながら月を眺める風習があります。平安時代から伝わっていると言われ、秋の夜にススキを飾ることには、長い歴史があるのですね。
また、ススキの鋭い葉には魔除けの効果があると考えられ、邪気を払う力があるそうです。
秋の実りを願い、災いを遠ざける。十五夜の風習に思いを馳せながら、ぜひ秋の夜を感じていただけたらと思います。
水揚げ方法:ススキの穂を下にした状態で水を掛け、逆さまのまま新聞紙に包んでいただくと、葉の乾燥を遅らせることができます。
組み合わせ例
一枝で飾るのはもちろん、一緒に組み合わせることで季節感あふれるアレンジがお楽しみいただけます。




